体の構造力学を考えてみよう

 西洋医学は化学を中心としているということは有名ですが、意外とその事実は知られておりません。整体術は一般的に裏武道の流れを汲むと言われることがありますが、現在の整体術の現場において、武道との繋がりはまったく感じることが出来ないでしょう。また、整体術を使う整体師の方々においても、武道との関わりを感じることは少ないのではないでしょうか。

 整体術は、背骨や骨盤を中心とした矯正技術が主体となった健康技術です。矯正という技を用いて、背骨や骨盤に加わった異常な力を解放することで、健康体に導こうという考え方です。ですから、整体術の技そのものが、直接病気などの原因を解除することはあり得ません。ただし、背骨というものは、脳から始まった末梢神経群などの重大な幹線路になっていますから、背骨のどこの部分に異常が発生したとしても、重大な問題が生まれることは十分に考えられる事実でしょう。ですが、あくまで間接的な健康技術であることは、言うまでもありませんから、何らかの病気を直接的に治すという意味合いは無いと考えた方が正しい考え方と私は理解しております。しかし、体の構造上はとても優れた健康法の一つでもあると考えることが出来ます。しかし、内臓疾患などの病気の発生原因と、背骨の歪みなどとの関わりを解明していかない限り、健康法の領域を超えることはありません。それは、例え日本一の技術を持つ整体師や、整体院であろうとこの事実は変わらないのです。

 では、整体術がこの一歩を超える知識や技術を修得するには何が必要となるのでしょうか。それは、いかなる書籍の知識を持って考えても、答えは存在していないとも言えます。この新たなる一歩を進む知識や事実と出合うためには、既存の知識の情報枠を超えた新たな体のシステムの発見が必要となると私は考えてきました。

 

 その結果として、発見したメカニズムは体全体に張り巡らされた力のネットワークというメカニズムの発見でした。つまり、体中に張り巡らされた力のネットワークのメカニズムから生まれたシモザワ整体力学療法というものが、一つの健康法としての整体から、よりシステム的な技術を中心としたまったく新しい整体術としてシモザワ整体力学療法という、新たな整体術が生まれてきたのです。

 このシモザワ整体力学療法に関する技術的な内容は、今現在、公開されておりませんが、いずれ公開していく必要性があるとも考えております。今現在の技術レベルでも、整体術としては十分過ぎる技術効果が確認出来ていますから、これ以上の進化がどれほど重要かという問題に関しては、今現在はさほど注目しておりません。しかしながら、シモザワ整体力学療法が見つけ出していく体の様々なメカニズムは、明らかに次の時代に繋ぐとても重要な医学的な理論であるとも言えそうです。まずは簡単な紹介を少しずつ進めて行きたいと考えております。なぜなら、シモザワ整体力学療法の理論自体は、決して簡単ではないからです。しかし、体に関する社会の一般常識が私の考え方に近づいた時には、とても簡単な理論と理解することが出来るでしょう。

 

                       2016年 5月 11日 代筆祐川